おふとんにくるまって

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【925】短剣の誓い

※本記事はネタバレを含みます

 

 

いかがお過ごしでしょうか。

FE風花雪月青獅子編、本日いよいよ最終回です。

エンディング後のあれやこれは次回にまわすので実質最終回です。

ワンクッション以降ネタバレを含みますので苦手な方はお戻りください。

 

 

ワンクッション!

 

 

ダスカーの悲劇に関与していたとして、クレイマン子爵の部下を尋問します。

「……その妄言は看過できない。それほど首を刎ね飛ばされたいか?」

「……私は己の正義に従ったまで。女神に誓って嘘はございません。とにかく……あの惨劇の渦中にあっても、パトリシア様だけはご無事だったはずです。」

「あの方が乗られていた馬車には近づくなと、あらかじめ指示されておりましたから……」

(パトリシアは共犯者だった?)

「……そんなことがあってたまるか。何の得があって、継母上がそのような……」

「パトリシア様は、何としてでも帝国に……夫と娘の元に、戻りたかったのでしょう。」

「……ギルベルト。お前まで、何を言い出す」

「この数節、帝国に寝返った諸侯を探り、パトリシア様について調べておりました。コルネリアの言葉は正しかった。……やはり二人は、結託していたのです」

「馬鹿も休み休み言え。……帰りたかった?それだけの理由で、あんな惨劇を……」

「無論、あの二人が全て組んだなどと申し上げるつもりはございません。恐らく裏には、王政に反感を持つ貴族や、王国の混乱を狙う何者か……帝国……そしてソロンやクロニエのような者たちの思惑があったのでしょう。」

「……継母上が彼らと手を結び、あの事件を起こした……そう言いたいのか」

「これはあくまで、状況証拠からの推察です。あの方の真意までは、私には……。」

「………………。……今は、この男の話を聞くのが先だ。」

「我が主は、急進的なランベール王のやり方にかねてより危機感を抱いていました。そんな折、何者かからダスカーの件に関与するよう持ち掛けられ……私にとって、国を憂う主こそが正義だった。我々は、己の正義に従ったまでです。」

「……国を憂いて、虐殺に虐殺を重ねたと?王を弑逆し、兵を殺し、罪のない民衆を巻き添えにしてまで、正義を語るのか」

「……その罪深さに耐えられなかったからこそ私はこうしてここに立っているのです」

(後悔している?)

「いいえ。恨まれ、殺されるのも、本望です。あれは……正義のための虐殺だった。」

ディミトリはここまで話を聞いて、殺さず牢に繋いでおくよう命令します。

ギルベルトが密偵に調べさせていたのはこの件だったんだろうなと思います。

ちなみにクレイマン家ですが、現在は王家直轄領となっています。

元来は王国西部の一城主に過ぎなかったが1176年に行われたダスカー半島の征伐で大功を立て、王家より子爵の位に叙されていました。

そのときに封土としてダスカー半島を与えられています。

ここまで来ればダスカーの悲劇でというのは容易に想像がつくはず。

どちらにしても結局は没しているようなので…ね。

ずっと信じていたパトリシアの裏切りを聞いたディミトリに大丈夫か聞くと「いや、大丈夫……では、ないな」と弱音を吐きます。

「なあ……先生は、父親の……ジェラルト殿のことを、どれだけ覚えている?」

(割と……)

「ならば、きっとすぐにわかる。いなくなった者の姿を忘れていくことの恐ろしさが……。……正直、もう俺はよく思い出せない。継母の……いや、あの人の笑顔や声を。忘れてはならないと思っていたのに……思い出せるのは、寂しそうな顔だけだ。継母上は、父上や俺を……偽りの家族を殺してまで、帰りたかったのだろうか。血の繋がった、本当の家族のところへ」

(どうだろう)

「……まあ、先生に聞いたところで、そんなことはわからないよな。だが、もう……いいんだ。憎悪に縋らなくても、俺は生きてゆける。死んでいった者たちを、本当に大切に思うなら、真摯に償わねばならない。父上やグレン、死んでいった兵士たち。迫害を受けて苦しむダスカーの人々……彼らのために、今の俺ができる贖罪は……託された王国を背負うこと、それだけだ」

(王国を背負う……)

「……ああ。だからこそ俺は、エーデルガルトと会って話をしようと思う。突拍子もない話だと思うか?……正直なところ、俺もそう思う。だが……俺は情も怨恨も、すべての過去を呑み込んで彼女の描く未来について問わねばならない。彼女が覇業の果てに何を目指しているのか。どんな正義を抱いて戦っているのか。……そして、なぜ戦争などと言う手段を取らねばならなかったのか。今は……一国の王としてそれを問うのが、俺に課せられた本当の責務だと思っている。」

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「なあ……先生。フェルディアで戦った時、コルネリアは、俺を可哀想だ、と嘲笑った。だが、継母に愛されていなかったとしても俺は自分を哀れだとは思わない。今は、仲間や、友人や……お前が、側にいてくれるのだから」

強くなったな、と思います。

と同時に変わらないなとも思うのですが、でも弱音を吐くディミトリは5年前には見られなかったと思います。

 

きまぐれに応じたというエーデルガルト。ディミトリは、単刀直入に聞きます。

「君は、なぜこんな戦争を起こした。無駄な犠牲を生むような方法を取らずとも、国家の在り方を変えることはできたはずだ」

「それが最も犠牲が少ないからよ。わからない?」

「……わかるものか。現にこの戦いで数え切れぬほどの人が命を落としてきた。」

「変革に時間がかかるほど、今の歪んだ世に産み落とされる犠牲は増えていくわ。戦争の犠牲者と、それとを天秤にかけて、私は前者を生むことを選んだ。それが最善の道だと、私は思っている」

「戦禍に喘ぐ民衆の顔を見てもなお。彼らに未来のために命を投げ打てと強いるのか。弱い者の、持たざる者の悲鳴に耳を貸さず、戦に血道を上げ続ける。そんなやり方では、結局、強者が弱者を支配する構造を変えることはできない」

「そんなことはない。その構造を、私は破壊し尽くそうとしているのよ。それでも弱者が変わらず弱者であろうというのであれば、それは、ただの甘えだわ」

「……そうだな。君のように強い人間ならばそんなことが言えるのかもしれない。だが、それを他者に強いるな。人は、君が思うほど強い生き物じゃない。進行に縋らねば生きられぬ者も……生きる目的を失ったまま、歩き出せない者もいる。君のやり方では、彼らは決して救えない。それは強い者のための、強い者のやり方だ」

「ふふ……私が強い者だというのね、貴方は。信仰に縋ろうと、女神は応えてくれない。目的を失ったまま、さらに多くの者を失う。私は、そうして死んでいった者のうちの、1人だというのに。だからこそ私は、弱き者に代わって、この世界を正す必要がある!」

「……君は、女神にでもなるつもりなのか。心折れた者から、立ち上がる力も奪うのか。世界の在り方を変えるのは君主ではない。この大地に生きる、ひとりひとりの人間だ。己の正義と理想とを、民草の一人にまで押しつけるのは……それは、ただの独善だ」

「独善でも、誰かが起たねばならないの。この血塗られた歴史を終わらせるために。」

「……君は、何一つ信じてはいないんだな。手を取り合い、立ち上がる……人の力を。人は弱い生き物だ。だが、他者と助け合い、支え合い、正道を選べる生き物でもある。……人はそういう生き方ができるのだと、俺は、先生に……皆に、教えられた」

「……貴方のような持つ者には、持たざる者の気持ちがわからないのでしょうね。おかしな話……ようやくあなたの気持ちを理解できた。けれど、だからこそわかるわ。私たちは互いに理解し合えぬと」

「……そうだな、俺も同じ思いだ。君の”正しさ”を……ようやく理解できた」

こうやって戦う前に互いの理想を語れるのは、やはり二人がこの物語の主人公だからでしょうか。

鷲獅子戦といい、どうにも鹿が除け者になっている節があります。

個人的に鹿は歴史の主人公ですね。

物語の主人公は黒鷲と青獅子……冒頭ジェラルトが王国へ依頼をこなしに行こうとしていたり士官学校時代に2件も王国絡みの課題をこなしていたあたり、どちらかというと青獅子が主人公なのかもしれません。

正統派の主人公と正統派のラスボスが、青獅子と黒鷲なのかなと話を聞いていて思いました。

どちらもそれぞれが信じる正義であり、間違っていると論じることのできないものです。

ただエーデルガルトは”今を救うために未来を賭ける”ひとであり、ディミトリは”未来を信じて今を支える”ひとです。

エーデルガルトのような動かす力が無ければ社会は変わらず、ディミトリのような見守る優しさが無ければ人はついていけません。

作中で二人は互いに理解し合えないと言っていましたが、もし二人が共に歩めていたら急ぐ正義と立ち止まる優しさのちょうど中間を取れたかもしれないと思いました。

まあ無理だからこその風花雪月なんですけどね…!

エーデルガルトを知らないと彼女を責めがちですね、というわけで2周目どこにしようか決まりました。

ひとまず続きを書きます。

 

話はこれで終わりとさよならを切り出したエーデルガルトに、ディミトリは返さねばならないものがあると短剣を返します。

そして「君は君の望む未来を切り拓けばいい。俺もそれに応えよう……エル」の一言…これだけでこの当時を思い出したエーデルガルトです。

「……思い出した。貴方、あの時、短剣をくれた……」

「あの時は悪かったな。もっと、君の喜びそうなものを贈るべきだった」

「そうね、あの時の私は物騒な贈り物に慌てふためいて……ろくな返事もせず去ってしまった。そして、それきり会えなかった」

「……そうだったな。後味の悪い思いをした」

「儚い思い出話ね、ディミトリ。あの頃の私は、もういないのよ。……でも、あの時に言えなかったことを伝えておくわ。ありがとう。貴方のおかげで、私の心は挫けなかった」

左は子供の頃のエーデルガルトです、髪色が違うのは彼女と親交を深めると詳細が明らかになりますが人体実験の影響です。

これを契機に先ほどの思想が生まれました。

この辺りの話はまたいつ書ければと思っています。

 

アランデル公もといタレスが亡くなり協力体制にあったアガルタ(闇に蠢く者)が弱体化したことで帝国は戦力の立て直しを余儀なくされます。

追い詰められたエーデルガルトは自らの体をアガルタ(闇に蠢く者)の古の術で強化しました、それが覇骸エーデルガルトです。

ヒューベルトはこの策に対し戻れぬ危険がわずかでもあることから反対していましたが、エーデルガルトの意志は揺るぎませんでした。

更に城下には闇に蠢く者たちの幹部であるミュソンがいます。

無制限の強制HP1魔法に苦戦しながら宮城へ入るとエーデルガルトが見えてきます。

姿の変わったエーデルガルトを見てディミトリは「その変わり果てた姿が、君の奉じた理想の果て、か。……哀れみはしない。それが……君の望んだ未来と言うのなら」と寂しそう話していました。

魔獣となっても意識が完全になくなったわけではなく、主人公に対して「貴方を前にすると……私が鈍る……」と言っていました。

 

戦いのあと元の姿へ戻ったエーデルガルトにディミトリは手を差し伸べますが、エーデルガルトは手を取る代わりに短剣をディミトリの胸元へ投げます。

主人公も気付いて剣に手をかけましたが、それよりも早くディミトリはエーデルガルトを刺しました。

刺して外へ出ようと歩き出した後も、ディミトリは一度戻ろうとします。

それを主人公が手を取ってやめさせていたのが印象的でした。

ここのムービー、台詞が一切ないんですよね。

なので表情や行動から察していくしかできないんですが、とても好きな演出だなと思いました。

 

歴史は時のよすがを辿り、フォドラの大地に新たな炎が灯される……

帝都アンヴァルが陥落し、アドラステア帝国は滅亡した。

ここに、5年半に及んだ戦乱は収束し、次なる時代が幕を開けたのである。

フォドラはファーガス神聖王国の名の下に統一され、セイロス聖教会は帝都から救出された。

レアの大司教引退に伴い、運営組織の再編が進められた。

ディミトリはファーガス神聖王国の王座を正式に継ぎ、旧帝国領・旧同盟領の諸侯をもまとめて新たな治世に踏み出す。

弱者が虐げられることのない泰平の世を目指し、正道を歩む国王を支えたのは、聖教会の新たなる大司教だったという。

ここまで読んでくださりありがとうございました。

久しぶりに文字数がとんでもないことになりましたね…5000字を超えました。

次回、筆者が主人公の相手に誰を選んだのかとか他キャラの組み合わせを何にしたのか備忘録として更新します。

そのあとは…一旦不定期更新になるかもしれません。

詳細はXに!よろしくお願いいたします。

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それでは、おふとんにくるまって。おやすみなさい